既存の化合物から1ステップで合成可能な新規機能性含ホウ素有機材料を開発

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 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(都産技研)は、東京工業大学と共同で既存の化合物から簡単に合成可能な新規機能性含ホウ素有機材料を開発しました。開発材料は類似の従来材料と比べて優れた発光および電気化学特性を示しました。本研究成果はChemistry – A European JournalのHot PaperおよびInside Coverに選出され、2021年3月の日本化学会第101春季年会で発表予定です。

 

◆ 研究概要・研究のポイント ◆

 本材料は有機半導体(※1)や発光材料への応用が期待できます。なお、本材料の分子構造は今後さまざまな機能性有機材料の開発に応用することが可能です。

 

 ・ 既存の化合物から1ステップで合成可能 

 ・ 固体または溶液状態での優れた発光特性 

 ・ 有機半導体として魅力的な高い電子受容性 

 

以下の学会にて、本研究の成果について発表を行います。

 学会名:日本化学会第101春季年会(2021)

 開催場所:オンライン開催

 開催期間:2021年3月20日

 発表タイトル:ジメシチルボリルエチニル基が芳香族炭化水素に及ぼす立体および電子的効果

 

◆ 今後の展開 ◆

 有機ELや有機薄膜太陽電池向けのn型有機半導体、化学センシング材料への応用が見込まれます。

 都産技研では都内中小企業との共同研究を視野に有機半導体用途を中心とした応用研究を進めています。

 

◆ 特許・論文情報 ◆

 ・特許:出願中

 ・論文投稿: “Dimesitylborylethynylated Arenes: Unique Electronic and Photophysical Properties Caused by Ethynediyl (C≡C) Spacers”, Chem. Eur. J. 2021, 27, in Press (Hot Paper & Inside Cover), https://doi.org/10.1002/chem.202004744

 

※1:有機半導体 

 一般的に有機物は絶縁体と思われがちですが、一部の化合物はその薄膜に電圧を印加すると電子(負電荷)やホール(正電荷)を輸送する半導体特性を示します。電子を流す有機半導体をn型、ホールを流すものをp型と呼び、有機ELや有機薄膜太陽電池といった先端フレキシブルデバイスの基幹材料となっています。

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